第四回健康に生きるための勉強会

操 体 法

操体法の考え方

正体に病なし

人は基本的に、生まれた時には体にひずみはなく、体の設計にミスはないのだから、このようなもとの状態に戻すと、それも無理なく戻すことによって、状態は改善出来る。

それが操体法である。

 

 操体法には頭痛や肩こり、腰痛、高血圧といった具体的に病名のついた「病気」を治すという考えは無い。

 

「正体」とは

身体を立位、坐位、臥位などによって観察したとき、その中心から左右対称的な変化が少ない、均整のとれた身体。

つまり、正体を維持出来なければ体は不調になり、最終的には病気の方向に向かう。

一番大切な事は体をひずませない事である。

しかし日常生活の中で、自分では気づかずに、体をひずませるようなことをやってしまうことがある。ひずんだ体を「歪体」という。歪体を正体に戻す事ができれば体は自然治癒力を取り戻し、病気を治すことに繋がっていく。

 

体のひずみはすべて運動系に現れる

人間は動く生物なので、生き方の誤りは全て体、すなわち運動系のひずみとなってあらわれてくる。

生き方の誤りとは

呼吸の仕方・飲食の仕方・体の動かし方・考え方など、日常生活のもっとも基本的な営みの誤りを意味する。

生活の中で知らず知らずのうちに体にひずみをもたらす、それを放置してしまうと、まず痛みや不快などのサインが出る、さらに進むと体の機能異常、器質破壊などの問題をもたらす。自分が作ったひずみが原因で病気になっていくのである。

 

操体法で考える「病気」とは

操体法では、病気になるまでの経過を次の様に考えている。

まず、体のどこかに悪影響を与える生活上の問題が起きる。この生活上の問題がそれほど長い期間続かなければ、体を助けるために、一時的に関節の「ひずみ」をもたらす

ひずみは、痛みや気分が悪いなどの不快感である「異常感覚」として現れる。これらの「異常感覚」は体のどこかに問題があることを知らせるありがたいサインなのである。

そして問題が一時的なものであれば、体のひずみは自然に戻る。しかし、生活上の問題が長引くと、関節のひずみは続き、筋の緊張、痛み、不快感などの「異常感覚」も出続ける。

さらに、ある関節のひずみが、関連する関節に影響を与え、別の関節からも「異常感覚」を出すことになる。体のひずみは、筋肉の異常緊張により、関節の動きを悪くしたり、関節だけでなく、体液や血液、神経をも圧迫し、内臓や組織の「機能異常」をもたらす。

 

さらに問題が続くと「機能異常」は進み、組織や臓器の「器質破壊」に至り、正式な病名が付けられることになる。

つまりからだが「おかしい」と警報を発しているときに、操体法を行えば、病気を未然に防ぐことができる。

 

同時相関相補性とは

操体では「呼吸、飲食、身体運動、精神活動」そして環境の五つが別々に成り立っているのではなく、一つが他を補ってバランスを整えたり、他が一つのバランスを崩してしまったりと、この五つが複雑に絡み合っていると考えてる。したがって歪体度と不快度は必ずしも比例しない。多くの場合精神活動がそれを大きくしていると考える。

 

「健康」とは

  • 環境に素早く順応できる健全な感覚
  • 自然の法則を限りなく、観察し、理解できる思考能力
  • 必要な場所へ行って必要な事を成し得る運動能力

今回は 橋本敬三氏の「操体法」をみんなで勉強しました

痛い部位を動かすのではなく痛くない”快”を感じる方向へ運動させる操体法は簡単ですぐ役に立ちそうでした!

 

橋本 敬三(はしもと けいぞう1897年(明治30年)、福島市 -1993年(平成5年)1月22日、仙台市)は仙台を拠点として活躍した医師。伝統的に行われていた健康法・治療法である正體術(せいたいじゅつ)にヒントを得て、操体法という画期的な健康法・治療法を確立した。

 

操体法の誕生

患者は、医者がダメなら民間療法に走って行く。そして、患者は民間治療である程度満足しているようだ。  そんなら、こっちも民間治療なるものの実体を知りたい!と思って  漁りだした。民間治療を漁るなかで、私は、痛いことをしないで、痛くない方向に動かして治す方法があることを知った。骨を動かすのである。私にはピンときた。骨格(体の基礎構造)と疾病とは関係があるな。 (生体の歪みを正すの一部から抜粋)」とあり、この体験が操体法を生み出すきっかけとなった。

 

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